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■初めに
百済、高句麗、新羅の時代を記した「同時代の一次史料」は、韓国には存在していないため、
韓国の古代史は、すべて中国と日本の史書からの引用が根拠となっている。
この事実さえ理解していない人間は日韓問わず、議論に参加しないで欲しい。
※「三国史記」は金富軾などが1143年に執筆を開始、1145年に完成させた史書であり、
実際の三国時代の同時代史書では無い。このため、歴史学上、11世紀以前の歴史に
対しては、史書としての根拠にはならない。
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韓国人の多くは、実際に日本の教科書の内容や、日本の史学界の
言論の状態などを知らない。
天皇廃止論者であろうと、別に論文を書くのも発表するのも自由。
東大にも京大にも、天皇制廃止論者が平気で教鞭をとっている。
彼らを、思想的な理由で弾圧、排除しないことが言論の自由である。
高麗大学の某教授が「親日」で辞めさせられた韓国とは違う。
しかし、韓国では、たとえば「明成皇后は売国奴だ」といっただけでメディアから
徹底的に弾圧され、「故人およびその子孫に対する名誉毀損」という、
近代国家における法体系の概念を完全に否定する意味の分からない罪状で検察から
起訴されるという異常な状態がある。
この点を踏まえたうえで、以下の、高麗大学教授の言葉を、もう一度深く考えてみることも
韓国の人にとってプラスになるだろう。
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金鉉球(キム・ヒョング)高麗大学教授の話
今日の韓国史学会の堕落ぶりを、日本古代史の専門家という立場から
批判しているのは金絃球高麗大学教授である。
以下は金絃球教授のインタビューである。
<H大学アジア文化研究所主催で、「東洋古代文献の信憑性」というテーマの
シンポジウムが開催され、私は日本文献に関する発表者として参加することに
なった。発表に先立って市内の某ホテルで主催者側と発表者が事前集会を
もった。
当時私は血気にあふれており、また韓国史の大家であるL教授と同席した
こともあって平素抱いていた韓国の学界についての不満をぶつけた。
「わが国の中・高等学校教科書を見ると、百済・高句麗・新羅三国の文化が
日本に伝えられた話が出てきますが、その内容は日本古代史書である
『日本書紀』を土台にしているもので、わが国の史書にはありません。
ところが、日本の学者たちが『日本書紀』を土台にして、
古代日本が200年余り韓半島南部の伽耶(日本では任那という)地域を
支配したという「任那日本府説」を主張すると、韓国の学界では、
それは信じることができない資料なので、その学説も信じることが
できないと主張しています。
これは明白な矛盾であり、こうした姿勢ゆえに日本の学界が韓国の
学界を軽く見るのではありませんか」
と、身のほどを知らぬ質問をした。
そうしたらL教授は黙って答えず、横におられたC教授が
「(韓国には)自信がないんだよ・・・」とおっしゃった。
『日本書紀』の記述では、日本が『任那日本府』という機構を置いて
韓半島南部を支配したことがきっかけで、三国文化を運んでいったようになっている。
しかし、韓国の中・高等学校では、三国文化が日本に伝播される過程の
「国際関係」に関しては何の説明も行わず、ただ、高句麗、新羅、百済の三国が
日本に文化を伝えた事実だけを教えている。
そこで、学生たちは日本を客観的に理解できず、無条件に
対日優越意識だけを助長する結果をもたらした。外国に出かけた
わが国の学生が、日本側の主張をそのまま取りあげた任那日本府説に
接して戸惑うのも無理がない。
金鉉球(キム・ヒョング)
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■POINT1
三国時代に、朝鮮半島の文化が日本に伝わった、という歴史的事実は
朝鮮の史書には一切記載が無い。
文化伝播については、日本の同時代史書である「日本書紀」の記載事項から引用している。
韓国の教科書では、日本の史書に記載されたこの事実に対して、何ら疑いを持たず、
すべて事実だとして、しかも誇張して教育している。
■POINT2
古代日本が、200年以上の間、韓半島南部の伽耶に日本府を設置し、
朝鮮半島南部を支配していたという記載が日本書紀にあり、実は
この日本府の影響力により、朝鮮半島の文化を日本に輸入したというのが
本来の日本書紀の内容である。
ところが、韓国史学会では、「日本書紀は根拠がない曖昧な史書なので
記載されていることは信用できない」という理由で、朝鮮半島にあった
日本府の存在を認めていない。
■POINT3
中国の後漢書にも、任那日本府の記述があり、日本の優位的な支配領域としての
認識がなされている。
■結論
・韓国は、「日本書紀の中にしか存在しない記載事項」を元に、朝鮮から日本への
文化伝播を教育する一方、日本書紀と後漢書の中に存在する日本府の存在を、
「日本書紀は史書として信頼がない」という理由で否定している。
韓国史学には、明白な矛盾があることが、これで誰にでも分かるだろう。
■補足事項
日本府が朝鮮半島にあり、日本が朝鮮半島南部を支配していたということは
欧米では「史書にある事実」として受け入れられている。
■補足事項追加
共通の歴史教科書を作ることを主張することは、自分が馬鹿だということを主張するのと同じである。
アメリカ国内でさえ、南部と北部では南北戦争の記載事項が完全に異なる。
「各国で共通の教科書が作れる」という浅薄な人間は、「自国の歴史認識はぜったに間違っていない」
「自分の言うことは絶対に正しい」という愚かな信念を持っている人間である。
ちなみに、わたしは別に日本の歴史教科書が完全に正しいとは思っていません。
ただし、韓国の教科書には、今回取り上げたような歴史認識の矛盾が余りにもおおいので、
これは教科書というより「妄想小説」だと思っています。