Korean History
朝鮮半島と自主独立
19世紀前半――清は眠れる獅子と呼ばれて列強から恐れられていた。しかし、19世紀後半になると欧米の侵略を受けて弱体化していった…
↑アヘン戦争の様子
↓清国
ホント…戦争に負けた上、不平等条約を結んだり賠償金払ったりしなきゃならないなんて、踏んだり蹴ったりだわ。
こうした中、危機感を募らせた清は近代化を推し進める。
しかし近代化にかかる費用と、イギリスなどに支払う賠償金の額は馬鹿にならないものだった。さらに西太后など皇族の贅沢、太平天国の乱も財政を悪化させる要因だった。
とにかく、国の財政をどうにかしなきゃね。そのためには属国からの搾取も止むを得ないわ。
そんな清にとって搾取の対象となったのが朝鮮である。彼らは自ら様々な騒動を起こし、その度に問題解決料として清に膨大な貢物を支払っていた。
↓朝鮮
宗主国様。URIの国で後継者問題が発生したNIDA。解決して欲しいNIDA。(※閔妃の子と完和君の後継問題のことである。閔妃は自分の子を後継者にするために、先に生まれた完和君を追い出そうとしていた)
では金二万両で閔妃の子を後継者と認めるわ。
あとURIの国でインフレが発生したNIDA。どうにかして欲しいNIDA。(※大院君の当百銭問題のことである。朝鮮の大院君は国庫の赤字を穴埋めするために、一枚で百枚の銭と同じ価値があると定めた貨幣を大量に鋳造した。しかし、そのために物価が高騰した)
じゃあ、清の銅銭と朝鮮の銀を同じ重さで交換してあげる。文句ないわね。
暴動が発生したNIDA。助けて欲しいNIDA。(※壬午事変のことである。朝鮮政府の給与未払いで朝鮮兵士が暴動を起こした事件)
はいはい。ただし代わりに清国商人の利権を認めて貰うわよ。あと朝鮮は毎年、金と米を清国軍に支払うこと。
宗主国様。URIのお父様を返して欲しいNIDA。(※朝鮮王・高宗の父、大院君は壬午事変の首謀者として清に連行されていた)
さて……どうしましょうか? だけど一応、贈り物の銀一万両は受け取っておくわよ。
こうして朝鮮は次々に清に金や銀を支払っていった。そして、朝鮮は膨大な赤字を抱え込むようになったのである。もちろん、そんな状況を憂う朝鮮☆人はいた。だが彼らも何ら打開策は見出せなかったのである。
=日本・陸奥宗光と金弘集の会談にて=
↓日本
…朝鮮の財政を良くするためにお金を貸して欲しいですって?
↓金弘集(朝鮮の大臣)
ああ、我らに投資すれば日本には十分見返りはある。
…それは、今までのあなたたちの行動を解っていて言っているのかしら?
………。
日本は最初の条約締結以来、二十二年間にも渡って朝鮮を援助し続けてきました。でもあなたたちは、それをたった一回の暴動で失ってしまったんです。それに今のあなたたちにお金を渡したら、どうせ国王の浪費と清国への貢物にされるのは解りきっています。
日本は現在の貴方たちに投資する価値を全く感じていません。(※ 陸奥宗光の外交記録:蹇蹇録による)
やはり駄目だったか…。
八方塞がりの朝鮮。そんな状況下で再びアジアを揺るがす事件が起こる。
1894年 甲午農民戦争(東学党の乱)の勃発である。
=朝鮮=
うおおお!横暴な両班を倒せ!
中国人も殺すNIDA!あいつらがURIたちの国から搾取しているNIDA!
ついでに日本人も殺すNIDAAAA!あいつらがお金恵んでくれないからURIたちの生活は苦しいNIDA!
↑農民たちの指導者・全琫準
全琫準に率いられた農民たちは各地で一斉に蜂起した。これに対して閔妃らは清に援軍を要請。再び外国の力を借りて国内問題を解決しようとしていた。
仕方ないわね。ただし、謝礼ははずんで貰うわよ。
はい、わかってますNIDA。だから助けて欲しいNIDA。
あと、このことは日本にも連絡入れるわよ。
はい…?何で日本なんかに連絡入れるNIKA?
ええ。今度から私たちは朝鮮で何か問題があったら、お互いに連絡するという取り決め(※天津条約)を結んでいるの。…言ってなかったかしら?
(き、聞いていないNIDA!)
援軍要請をしていない日本まで朝鮮に来るということを知った朝鮮政府は慌てた。ちなみに天津条約を日本と清が結んだ
理由は、お互いの邦人保護のためである。前回の暴動で多数の死者を出した朝鮮では、邦人を守るために、日本と清が連携して問題解決に当たる必要があると考
えられていたからだった。
しかし、この条約は後に思わぬ結果を生み落とす…。
=日本=
朝鮮にいる日本人を保護するため、日本は軍を派遣するわ!
=朝鮮=
ま、まずいNIDA!日本軍なんかが来たら清に事大して反日政策を採っていたURIの立場がないNIDA!どうにかするNIDA!
…とりあえず、反乱を起こしている農民たちと和解してはどうでしょう。そうすれば日本も出兵する大義名分を失います。
それ、グッドアイデアNIDA!
こうして朝鮮政府と農民たちの和解が計られた。政府は農民たちに大幅な譲歩を約束する札を出した。
政府がURIたちの要求を聞くだって…
政府も物分りが良いNIDA。
ならURIたちは無理して暴動する必要ないNIDA。これが
朝鮮式平和的解決NIDA。
ウリナラマンセー!
↑当時のソウル
暴動によって多くの建物が焼かれたため、粗末な茅葺住居で生活している。
こうして農民軍は解散した。しかし朝鮮政府は農民と和解したものの彼らとの約束を守るつもりはなかった。(…というか守れなかった。政府は財政難で農民の窮乏を聞く余裕なんてなかったのだ)
後に反乱指導者の全琫準は朝鮮政府によって処刑され、農民たちの要求はほぼ全面的に取り下げられる形となった。
そして農民軍が解散した後、日本軍が朝鮮の首都に入城。朝鮮王たちは日本軍に撤兵を要求した。
↑当時の朝鮮宮廷
せっかく来てくれて悪いけど反乱はもう収まったNIDA。だから日本には帰って欲しいNIDA。
そうは行かないわよ。こう何度も何度も暴動ばかり起きていたら、邦人を助ける身としては大変だわ。この際、朝鮮には改革を断行して貰います!
NIKA? 日本人ごときに何でそんなこと言われなきゃいけないNIKA?
どうやらあなたたちは、農民たちと「出来もしない約束」をして反乱を収束させたみたいだけど…。そんなことしていても、また反乱が起こるに決まっているわ! だから日本としては、朝鮮が周辺国に迷惑かけない普通の国になって貰うため、朝鮮に改革して貰います!
ふん、そんなこと日本人に言われたくないNIDA。URIたちは清国という強い後ろ盾がいるNIDA。仮に反乱がまた起こっても清国に貢物さえ送れば清国が解決してくれるNIDA。
だから!!!
それが今の財政難を生んでるんでしょうが!!!
いい加減、それに気づきなさい!自分たちの国の問題を他国に貢物をあげることで解決して、それが原因で財政事情逼迫させているんだから!清への貢物だけで国家予算の半分以上使っているでしょう!
そんなことばかりしているから、貴方たちは何時までも近代化できないのよ!!!
ぷ!日本人がかんしゃく起こしているNIDA。面白いNIDA♪
………まあ、そこの日本人の言う通りですな。実際、我々は清を頼れば頼るほど財政難に陥っているわけですから。我々はいい加減、清から独立すべきでしょう。
NIKA?! 金弘集、貴様、裏切る気NIKA?!
いえ、私はこれが祖国にとってBESTな方法だと思っただけですよ。衛兵、この馬鹿を連れて行け。
↓衛兵
わかったNIDA。
FABYOOOOOOOOONN!!!
1894年、閔妃らは政治から遠ざけられ、代わって金弘集らを中心とした親日派政権が誕生した。
朝鮮が清から独立するという選択はたしかに間違ってはいなかった。しかし朝鮮が独立するこということは、朝鮮を財源として考えていた清(特に北洋大臣・李鴻章)にとっては由々しき事態だった。
こうして独立を支援した日本と、それを阻止したい清とは対立色を鮮明にしていった。そして日清戦争が勃発するのである。
両国の争いの戦場となった朝鮮は悲惨な目に遭ったが、そもそも戦いは朝鮮政府が他国に頼りまくるという態度が生んだ結果として起こったのだ。
しかし朝鮮半島の住民は、未だに自主独立の精神に目覚めていない。
いい加減、自分たちで何とかしなさい。
半島の民族統一は世界の問題NIDA。